庭連東京研修会 に参加して
2019/06/16
こんにちは。
株式会社 花蝶園 女性庭師の 野村ゆみです。
去る 6月9日、10日に「庭連」の研修会に参加してきました。
「庭連」は ~庭師たちが庭を通して日本文化を紡ぐ会~で、私は会員ではないのですが、
今回お声がけいただけて東京研修会に参加できました。
講師の大北望氏は姫路の造園家で、40代の時からすでに美術館や温泉旅館など大きな施設の
お仕事をされていたそうです('Д')
ダイナミックな造園デザインでも、手書きの図面はとても緻密で図面から美しささえ感じました。
また、大北氏は、古いスタイルにとらわれない「現代の庭」を造ってきたそうです。
講演だけでなく夜の懇親会でも、たくさんお話を聞くことが出来ました。
「一日一絵」と言って、どんなに疲れていても一日に一つはデザイン画を描いてこられて、
そのスケッチブックや図面も見せてもらえました。
また、心にぐっと残ったお話は、
庭の仕事をするにあたって、神様から「重荷」を背負わされるけど、
何とか乗り越えて、「やっと終わった~」と思うと、すぐにまたもっと重い「重荷」を背負わされる。
これの繰り返しで、その「重荷」を背負うのを途中で辞めてしまうと、次の「重荷」はもう背負わされない、
つまりもう「チャンス」は来ないというお話しがありました。
規模は違えど、私も「重荷」と感じることがあります。
重いから中身軽くしちゃお~!と簡単なお庭造りを考えたり、
適当にダラダラお庭造りすれば楽かもしれませんが、
私は、そういうのが、性に合わないというか気持ち悪く感じます。
だから、不器用かもしれませんが、一庭一庭に本気で向き合って、
心からのお庭の仕事をしていきたいと改めて思いました。
永田町に宿泊し、翌日は、総理官邸の周辺と毛利庭園、六本木ヒルズの「旬房」のお庭を見学してきました。
強い雨風の中での庭園見学だったのが残念でしたが、
「旬房」さんのお庭の石使いは、採石所の大きな石がゴロンと転がっているようなダイナミックさがあるのに、
石の一つ一つが丁寧に加工されていました。
1階とかならまだわかるけど、これが六本木ヒルズの6階って、
設計した人も施工した人もすごいと思いました。
今回の講演会は、図面の勉強や作品を見られたことも収穫ではあるのですが、
大北氏の人柄や庭への熱い思い等を聞くことが出来て、もっともっと頑張ろうと思いました!
参加できて良かったです。